奥付がない外国出版物は登録の対象外品?
- 2024/05/12 21:53
- カテゴリー:国会図書館
既に2024年度に差し掛かろうとしている3/29(金)。
私の所にこのような荷物が届きました。
この伝票からするとこれは国内発送の品ではないでしょう。
また、荷物の裏側には『アップグレード』や『この商品の最新バージョン』といった日本語が記されています。
このままでは中身が分からないのでクッション封筒を開けましょう。
封筒の中にはまたもや封筒が。
「海外からの発送物で二重梱包を施しているなんて珍しい」と思いつつ更に開封していきます。
そしてこの封筒を開けて出てきたのは、
原神の書籍?
でも、右側の画像に写っているのは原神のキャラではありません。
緩衝材を取り外してみると目の前に現れたのは、
・游戏原画沒定集 原神 未知旅行唯美画集
・游戏原画沒定集 崩坏3 温暖治愈清新画集
・游戏原画沒定集 明日方舟 魔物方舟热血画集
原神及び崩壊3rd、アークナイツの中国製の画集です。
出版社は格念文创(格念文創)という会社で、
Amazonの風速-月見竹取というショップから購入しました(3作品共通)。
販売窓口はAmazonのストアですが、中国製品ですので中国から輸入した形です。
商品説明にある通り、画集にはポスター2枚とイラストカード5枚、栞?が2枚が付属されていました。
(イラストカードと栞は一体化されていて切り取り式になっています)
画集の説明に入る前に今回の注文から到着までの流れを報告します。
全体のタイムスケジュールは下記になります。
3/15(金) Amazonから商品3点を注文。代金の支払いも注文直後に実施
3/25(月) Amazonより商品の発送連絡が届く。この時点での到着予定日は4/19(金)。今回の配送業者はYanwen
3/29(金) 商品が到着。なお、25日に届いたメールの伝票番号を確認すると3/22(金)から配送作業が始まっていた
更に詳しい配達の流れは下の画像をご覧下さい。
(サイズが大きいので一度デバイスに保存してから閲覧する事をおすすめします)
個人的には中国からの配送という事でもう少し時間がかかると思っていました。
実際にAmazonの到着予定日も4/19でしたし。
それが注文から2週間での到着です。
関係者の方々が頑張られたのですね。
前置きが長くなってしまいましたが書籍の内容の紹介に移ります。
今回の画集は16開(285x210mm、A4より少し縦が短い)の全80ページでオールカラーです(3作品共通)。
もちろん中の文章は全て中国語ですが、メインはイラストですので文字数は多くありません。
(全く文章がないページもあります)
また、原神と崩壊3rdの画集ではQRコードが掲載されているページがあります。
スマートフォンなどのアプリでコードを読み込むと曲が視聴できるサイトに繋がります。
(HoYoverse(miHoYo)作品限定?)
ただ、曲を視聴するには中国製のアプリをインストールする必要がありそうです。
日本のGoogle Playからではインストールできないため中国限定の機能でしょう。
この画集で紹介されている曲を日本で視聴するのは自己責任の世界になりそうです。
私は当初、公式が発表した画集ではないので二次創作のイラストをまとめたものであると思っていました。
表表紙のタイトルロゴは公式のものを使っていますが、商業アンソロジーなどでも
公式のロゴを使用している作品があるため、それだけでは中身を判断できません。
こうした事から内容についてはあまり期待してませんでした。
しかし、画集の中身を見ると私が知っているイラストが数多くありました。
私は原神及び崩壊3rd、アークナイツをプレーした事がないため、全てのイラストを知っている訳ではありません。
それでも、一つの画集で公式のイラストと二次創作のイラストを同時に載せるとは考えにくいため、
今回の画集に掲載されているのは全て公式絵であると考えます。
(二次創作の絵が入っていたらゴメンナサイ…)
なお、今回の画集3点には奥付がどこにもありませんでした。
そのため、これらがいつ発行されたのかは全く分かりません。
原神は海灯祭(2023年)、崩壊3rdはスーサナ、
アークナイツはアニメ2期のキービジュアルのイラストがあったので、
それぞれの発行日は恐らくこれらの発表後しばらく経ってからだと思います。
私は今回の画集3点は同時期の発行だと思っていました。
ただ、これらの3つのイラストは全て発表時期が異なるのですよね。
ますます実際の発行時期が分からなくなっていきます…
また、発行元である格念文创(格念文創)についてはWebで調べても詳しい情報がほとんどありませんでした。
中国の企業とはいえ、まさか公式サイトさえ見つけられなかったなんて。
私が見つけられたのはエンタメ系の書籍を扱っているという情報のみです。
そして、今回の画集は同じタイトルで内容が別のものが発売されているようです。
考えてみれば、私に届いた画集の表表紙もAmazonのサンプルに表示されているイラストと異なります。
前述の通り画集には奥付がありません。
ですので、巻数も不明であるため別バージョンのものと区別する方法がありません。
2番目と3番目の画像に記載されているように、Amazon(風速-月見竹取)では
最新バージョンのみ販売する形になっているのでしょう。
コレクター泣かせの仕様ですね。
肝心の画集本体の品質もそこは中国製。
カバーには傷や汚れがあるのは当たり前。
それだけではなく、私の崩壊3rdの画集の角には一目で分かる大きさの凹みがありました。
先に紹介した一体化されているイラストカードと栞はミシン目の加工が甘く、
少し動かしただけでポロポロと外れてしまいます。
と言いますか崩壊3rdの栞は到着時に外れていました。
他にもイラストカードの裏側に1cm程度の汚れと染みが見受けられたものもあり、
こうした所は日本の製品とは違うのだなと痛感させられます。
書籍の中身に問題はありませんでしたが細かい箇所を気にされる方にとっては厳しいかもしれません。
全てのページがカラーとはいえ、ページ数は80で日本でもよく見られたイラストも多いです。
中国本土でしか公開されていない公式絵はそれほど載っていないのではないでしょうか。
先程の中国製の品質を加味しても、紙質がそこそこ良いのとオールカラーである事。
そしてポスターやイラストカードが付属している事を考慮すると\2,600+送料は妥当な金額ではあります。
ですが、中国製の画集に対して求めるものは人によって違うと思うので、
ファンの方に絶対におすすめできるかというとそこは何とも言えません。
少なくとも価格以下の製品ではないでしょう、それだけは胸を張ってお伝えします。
最終的には画集に対する各個人の価値観次第になりそうです。
今回これらの画集を購入したのは、例のごとく国会図書館へ寄贈したかったためです。
公式が監修した書籍以外も登録してみたいという考えがありました。
最初は原神のものだけ注文しようとしました。
しかし、「送料が発生するのなら他の画集も一緒に購入した方がいいのでは」と判断し
崩壊3rdとアークナイツの画集もまとめて注文する事に。
内容確認後、早速今回の画集についての寄贈申出資料リストを作成し始めましたが、
何度も述べているように奥付がないため出版年や巻号が入力できません。
おまけにISBNも3作品共通で番号による区別もできません。
これでは国会図書館の職員の方が内容を把握できるリストが作れないですね。
仕方がないので今回の記事で紹介したURLを付け加えてリストを作成。
外国出版物の寄贈受付窓口である外国資料課 国際交換係のアドレスにメールを送信しました。
そしてゴールデンウィークが明けた直後の5/7(火)。
国会図書館の方から返信が届いたのですが
・
・
・
今回の画集は寄贈対象外との事です。
これを読んだ時は少しショックでしたが、私も内心、
「こんなに情報が不明な図書では受け付けてくれないかも」
という気持ちがありました。
送り主でさえ詳細を把握できていないのですからいわんや向こうの職員の方をや。
今回の結果から奥付がない外国出版物が登録される可能性は低いと考えていいでしょう。
登録の対象外というのは言い過ぎかもしれませんが、詳細が不明な状態ではあまり期待しない方が良さそうです。
今回のように同じタイトルでバージョン違いが多数存在するような場合でしたら尚更だと思います。
Webで少し調べた限りですが中国にも書籍に奥付を記載する文化はあるようです。
ですので、今回の画集に奥付がなかったのは中国製品だからという訳ではなく、
出版社である格念文创の方針なのでしょう。
個人的には書籍の出自を明らかにしてほしいので奥付はしっかり記載して頂きたいのですが…
こればかりは実際に資料を確認しないとどうしようもありません。
さて、手元に残ったこれらの画集はどうしましょう。
このまま部屋に置いたままにするのは少し勿体ない。
細かい瑕疵はありますが全体的には付属品も含め良い製品ですし。
とりあえず一度メルカリに出品して需要があるかどうか判断してみます。
プレイヤーが多いゲームのグッズですし興味を持つ方はいらっしゃるでしょう。
反応がなかったらその時はまた考えます。
私の所にこのような荷物が届きました。
この伝票からするとこれは国内発送の品ではないでしょう。
また、荷物の裏側には『アップグレード』や『この商品の最新バージョン』といった日本語が記されています。
このままでは中身が分からないのでクッション封筒を開けましょう。
封筒の中にはまたもや封筒が。
「海外からの発送物で二重梱包を施しているなんて珍しい」と思いつつ更に開封していきます。
そしてこの封筒を開けて出てきたのは、
原神の書籍?
でも、右側の画像に写っているのは原神のキャラではありません。
緩衝材を取り外してみると目の前に現れたのは、
・游戏原画沒定集 原神 未知旅行唯美画集
・游戏原画沒定集 崩坏3 温暖治愈清新画集
・游戏原画沒定集 明日方舟 魔物方舟热血画集
原神及び崩壊3rd、アークナイツの中国製の画集です。
出版社は格念文创(格念文創)という会社で、
Amazonの風速-月見竹取というショップから購入しました(3作品共通)。
販売窓口はAmazonのストアですが、中国製品ですので中国から輸入した形です。
商品説明にある通り、画集にはポスター2枚とイラストカード5枚、栞?が2枚が付属されていました。
(イラストカードと栞は一体化されていて切り取り式になっています)
画集の説明に入る前に今回の注文から到着までの流れを報告します。
全体のタイムスケジュールは下記になります。
3/15(金) Amazonから商品3点を注文。代金の支払いも注文直後に実施
3/25(月) Amazonより商品の発送連絡が届く。この時点での到着予定日は4/19(金)。今回の配送業者はYanwen
3/29(金) 商品が到着。なお、25日に届いたメールの伝票番号を確認すると3/22(金)から配送作業が始まっていた
更に詳しい配達の流れは下の画像をご覧下さい。
(サイズが大きいので一度デバイスに保存してから閲覧する事をおすすめします)
個人的には中国からの配送という事でもう少し時間がかかると思っていました。
実際にAmazonの到着予定日も4/19でしたし。
それが注文から2週間での到着です。
関係者の方々が頑張られたのですね。
前置きが長くなってしまいましたが書籍の内容の紹介に移ります。
今回の画集は16開(285x210mm、A4より少し縦が短い)の全80ページでオールカラーです(3作品共通)。
もちろん中の文章は全て中国語ですが、メインはイラストですので文字数は多くありません。
(全く文章がないページもあります)
また、原神と崩壊3rdの画集ではQRコードが掲載されているページがあります。
スマートフォンなどのアプリでコードを読み込むと曲が視聴できるサイトに繋がります。
(HoYoverse(miHoYo)作品限定?)
ただ、曲を視聴するには中国製のアプリをインストールする必要がありそうです。
日本のGoogle Playからではインストールできないため中国限定の機能でしょう。
この画集で紹介されている曲を日本で視聴するのは自己責任の世界になりそうです。
私は当初、公式が発表した画集ではないので二次創作のイラストをまとめたものであると思っていました。
表表紙のタイトルロゴは公式のものを使っていますが、商業アンソロジーなどでも
公式のロゴを使用している作品があるため、それだけでは中身を判断できません。
こうした事から内容についてはあまり期待してませんでした。
しかし、画集の中身を見ると私が知っているイラストが数多くありました。
私は原神及び崩壊3rd、アークナイツをプレーした事がないため、全てのイラストを知っている訳ではありません。
それでも、一つの画集で公式のイラストと二次創作のイラストを同時に載せるとは考えにくいため、
今回の画集に掲載されているのは全て公式絵であると考えます。
(二次創作の絵が入っていたらゴメンナサイ…)
なお、今回の画集3点には奥付がどこにもありませんでした。
そのため、これらがいつ発行されたのかは全く分かりません。
原神は海灯祭(2023年)、崩壊3rdはスーサナ、
アークナイツはアニメ2期のキービジュアルのイラストがあったので、
それぞれの発行日は恐らくこれらの発表後しばらく経ってからだと思います。
私は今回の画集3点は同時期の発行だと思っていました。
ただ、これらの3つのイラストは全て発表時期が異なるのですよね。
ますます実際の発行時期が分からなくなっていきます…
また、発行元である格念文创(格念文創)についてはWebで調べても詳しい情報がほとんどありませんでした。
中国の企業とはいえ、まさか公式サイトさえ見つけられなかったなんて。
私が見つけられたのはエンタメ系の書籍を扱っているという情報のみです。
そして、今回の画集は同じタイトルで内容が別のものが発売されているようです。
考えてみれば、私に届いた画集の表表紙もAmazonのサンプルに表示されているイラストと異なります。
前述の通り画集には奥付がありません。
ですので、巻数も不明であるため別バージョンのものと区別する方法がありません。
2番目と3番目の画像に記載されているように、Amazon(風速-月見竹取)では
最新バージョンのみ販売する形になっているのでしょう。
コレクター泣かせの仕様ですね。
肝心の画集本体の品質もそこは中国製。
カバーには傷や汚れがあるのは当たり前。
それだけではなく、私の崩壊3rdの画集の角には一目で分かる大きさの凹みがありました。
先に紹介した一体化されているイラストカードと栞はミシン目の加工が甘く、
少し動かしただけでポロポロと外れてしまいます。
と言いますか崩壊3rdの栞は到着時に外れていました。
他にもイラストカードの裏側に1cm程度の汚れと染みが見受けられたものもあり、
こうした所は日本の製品とは違うのだなと痛感させられます。
書籍の中身に問題はありませんでしたが細かい箇所を気にされる方にとっては厳しいかもしれません。
全てのページがカラーとはいえ、ページ数は80で日本でもよく見られたイラストも多いです。
中国本土でしか公開されていない公式絵はそれほど載っていないのではないでしょうか。
先程の中国製の品質を加味しても、紙質がそこそこ良いのとオールカラーである事。
そしてポスターやイラストカードが付属している事を考慮すると\2,600+送料は妥当な金額ではあります。
ですが、中国製の画集に対して求めるものは人によって違うと思うので、
ファンの方に絶対におすすめできるかというとそこは何とも言えません。
少なくとも価格以下の製品ではないでしょう、それだけは胸を張ってお伝えします。
最終的には画集に対する各個人の価値観次第になりそうです。
今回これらの画集を購入したのは、例のごとく国会図書館へ寄贈したかったためです。
公式が監修した書籍以外も登録してみたいという考えがありました。
最初は原神のものだけ注文しようとしました。
しかし、「送料が発生するのなら他の画集も一緒に購入した方がいいのでは」と判断し
崩壊3rdとアークナイツの画集もまとめて注文する事に。
内容確認後、早速今回の画集についての寄贈申出資料リストを作成し始めましたが、
何度も述べているように奥付がないため出版年や巻号が入力できません。
おまけにISBNも3作品共通で番号による区別もできません。
これでは国会図書館の職員の方が内容を把握できるリストが作れないですね。
仕方がないので今回の記事で紹介したURLを付け加えてリストを作成。
外国出版物の寄贈受付窓口である外国資料課 国際交換係のアドレスにメールを送信しました。
そしてゴールデンウィークが明けた直後の5/7(火)。
国会図書館の方から返信が届いたのですが
・
・
・
今回の画集は寄贈対象外との事です。
これを読んだ時は少しショックでしたが、私も内心、
「こんなに情報が不明な図書では受け付けてくれないかも」
という気持ちがありました。
送り主でさえ詳細を把握できていないのですからいわんや向こうの職員の方をや。
今回の結果から奥付がない外国出版物が登録される可能性は低いと考えていいでしょう。
登録の対象外というのは言い過ぎかもしれませんが、詳細が不明な状態ではあまり期待しない方が良さそうです。
今回のように同じタイトルでバージョン違いが多数存在するような場合でしたら尚更だと思います。
Webで少し調べた限りですが中国にも書籍に奥付を記載する文化はあるようです。
ですので、今回の画集に奥付がなかったのは中国製品だからという訳ではなく、
出版社である格念文创の方針なのでしょう。
個人的には書籍の出自を明らかにしてほしいので奥付はしっかり記載して頂きたいのですが…
こればかりは実際に資料を確認しないとどうしようもありません。
さて、手元に残ったこれらの画集はどうしましょう。
このまま部屋に置いたままにするのは少し勿体ない。
細かい瑕疵はありますが全体的には付属品も含め良い製品ですし。
とりあえず一度メルカリに出品して需要があるかどうか判断してみます。
プレイヤーが多いゲームのグッズですし興味を持つ方はいらっしゃるでしょう。
反応がなかったらその時はまた考えます。