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MDR-Z1000の修理作業(イヤーパッド・ヘッドパッド編)

  • 2021/03/14 15:48
  • カテゴリー:その他
約4年前に購入したソニーのヘッドホン、MDR-Z1000のイヤーパッドとヘッドパッドが
酷使の影響からボロボロになり、破片が飛び散るようになってしまいました。

  

前機種(勝手に認定)であるMDR-Z600でも同様の劣化が発生していました。
たまに耳に青のりみたいなものが付いていて「なんだろうなあ」と思っていましたが原因はこれでした。
かつて上司という立場だった生物から指摘されたのが懐かしいですね(笑)。

「MDR-Z600と違い高価だから、そう簡単にはボロボロにはならないだろう」

と淡い期待を持ちながら使い続けましたが、結果はこれです。
MDR-Z1000で劣化が始まったのは3年目に突入して少し経過してから。
大体前機種と同じタイミングですね。
何もパッドの耐久性まで継承しなくてもいいでしょうに。

こうなった場合、以前でしたらパッドを交換すれば良いだけです。
そんな軽い気持ちで保守部品について調べてみる事に。
その調査後、あまりの値段の高さに思わず腰が抜けました。

イヤーパッドは両耳で\8760(サウンドハウス調べ)、ヘッドバンドは\7,400(e☆イヤホン調べ)也。
\1,000~2,000程度で修理できたMDR-Z600とは次元が違います。
ヘッドバンドは現在在庫がありませんしこれは困りました。
保守部品でここまで費用がかかるのでしたらヘッドホン自体の新調を検討してしまいます。


そのような中で、他に何か良い手段が無いか修理に関する記事を探していると、下記のサイトを見つけました。

旅路の部屋
管理人様:aichanworld氏
記事のタイトル:SONY MDR-Z1000復活大作戦

まちろブログ
管理人様:まちろ氏
記事のタイトル:SONY MDR-Z1000 イヤーパッド交換のやり方~自力でやってみよう!~
        ボロボロヘッドバンドを交換せずに対処する方法~MDR-Z1000編~

この2つのサイトの情報をまとめると、ATH-WS1100のイヤーパッド(HP-WS1100)と
Geekria社のカバー(PJZ07-05)を使えば安く済ませられるようです。
純正品ではないため音質の変化・劣化が未知数ですが、発生金額は合計しても\3,056(2020年4月当時)。
この金額でダメだったら諦めつくと思い早速部品の手配をしました。

 

保守部品ですので梱包は簡素です。
とは言え、長期間保管するようなものではありませんのでこの程度で良いのかもしれません。
むしろ、1個ずつにダンボールを使って入れていた、2010年頃のMDR-Z600の
イヤーパッドの方が過剰梱包だったのですよ。
カバーは2種類ありますが、今回はMDR-Z1000の色と同じ黒を使います。
グレーは予備として保管しておきましょう。
おまけでポーチが付いていますが使う機会は恐らく無いと思います。


到着したのはいいものの、作業を面倒だと思ってしまい、すぐに交換する事はありませんでした。
しかし、いつまでも部品を放置していても仕方ないと感じ、重い腰を上げて作業を始めました。

まずは古いイヤーパッドを外します。



力任せではなかなか外れません。
まちろブログ様の記事に従い『イヤーパッドの中に指をさし込み、下方向に強く引っ張る』
というやり方で外しましょう。
そうすれば、意外とあっさりイヤーパッドが外れてくれます。
片側が終わったらもう一方も同様に外します。



外した後のイヤーパッドですが、いやー、MDR-Z600の時と同じように見事にボロボロですね。
音質などを総合してパッドの品質を設定しているのだと思いますが、
強度についてはもう少し何とか工夫して欲しかったです。

考えてみると、MDR-Z1000は元々スタジオユース用の製品です
きっと、1万円近い保守部品なんて余裕で支払える人間がメインの客層なのでしょう。
何のためらいもなく3年に1回、\9,000のイヤーパッドと\8,000のヘッドパッドを
交換できるなんて非常にリッチです。
費用対効果を気にする私ではとてもできません。

イヤーパッドを外した後は、念のためヘッドホンユニット(ドライバーユニット)を
アルコールタオルで拭いてからダストブロワーで埃を飛ばします。

 

そして、いよいよ今回のメインの作業であるイヤーパッドの交換に入ります。
その前に、交換するイヤーパッドの外観を確認してみましょう。

 

パッドに厚みがあり全体的にしっかりした作りになっています。
他製品とはいえさすがに\2,200もする純正品です。
ただ、取扱説明書が付属されていないため、このままではパッドのL側とR側の区別がつきません。
色々調べた結果、どうやらこのイヤーパッドには左右の区別が無いみたいです。
実際、裏側のフラップに偏りが見られませんし、どちらを使っても大丈夫だと思います。



上の写真の赤丸部に囲われている縫い目ですが、こちらも上下の区別が不明です。
ですが、イヤーパッドに左右の区別がある際は、この縫い目を下側にして判別します。
旅路の部屋様でも縫い目を下側にして装着していました。
ここは私もそれに従い縫い目を下側にして装着します。

肝心の取り付け作業ですが…さすがに他製品のイヤーパッドですのでそう簡単には装着できません。
『気合いで何とかしろ』という精神論は言いたくありませんが、こればかりは人によって
器用不器用があるので各自で頑張って頂くしかありません。
個人的にはヘッドホンユニット上部から覆いかぶせるような形で着けていくとやりやすいと思います。
取り付けるイヤーパッドを傷つけないよう、慎重に作業を進めて下さい。


恐らく大多数の方が知りたいであろう装着方法を省略する形になってしまい申し訳ございません。
作業が完了するとヘッドホンの外観はこんな感じになります。



別製品のイヤーパッドを取り付けたので、修理というよりも改造と表現した方が正しいのかもしれません。

 

それでも、ボロボロだった時に比べれば見栄えは良くなりました。

続いてはヘッドバンドにカバーを取り付けます。
と言っても、作業自体は非常に簡単です。
カバーのスナップボタンを洋服のボタンのように留めていけば問題ありません。



さっきまでイヤーパッドの装着で悪戦苦戦していたのは何だったのだろうと思うほどの簡単さです。
途中までは「カバーの長さがヘッドバンドに合っているだろうか」という不安もありましたが、
最終的には全体を覆う形になって一安心。


これで作業は無事に全て終了。
交換後のMDR-Z1000は下の写真の状態になりました。

 

う~ん、修理作業というより改造作業と言った方がやはり正しいのかもしれません。
外観が元のMDR-Z1000から少し離れてしまいました。
中身は全く弄っていないから聞き心地は変っていない、と信じたいです(汗)。

肝心の音質ですが、イヤーパッドが純正品とは異なるため当然同じ音にはなりません。
また、ヘッドホンの装着感自体が変わってしまうので、慣れない内は音の変化以上に
そちらに対して違和感を覚える方がいらっしゃるかもしれません。
言葉では表しにくいですが、純正品よりもパッドと耳との距離が広くなったので、
その影響から音自体が異なって聞こえるのではないかと思います。

ただ、音質が変わるといっても違いは私が何とか分かる微妙な差です。
プロの現場作業での使用は無理だと思いますが、個人的に音楽を楽しむ程度でしたら
このイヤーパッドは代替品として十分な性能でしょう。

ヘッドパッドに付けたカバーは特に違和感はありません。
応急処置としての対応ですが、それでも非常に役に立つ製品だと思います。
現在(2021年3月14日)では\1,530と私が購入した時と比較して倍近い価格になっているのが痛いです。
それでも、純正のヘッドパッドを交換するよりは遥かに安上がりですから、
代替品の候補としてはありでしょう。


さすがにイヤーパッドを交換して数か月経過した今ではこの音質にも慣れました。
使っていて不満に感じる事はありません。
しかし、音の違いは私でも分かるほどでしたので、純正品のイヤーパッドも確保しておきたいです。
MDR-Z600の時のようにいつ保守部品が供給終了になるか分かりません。
値段は張りますが、せめて1セットくらいは余裕がある時に確保するようにします。

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