国際社会を納得させるのは難しい
- 2010/02/03 22:38
- カテゴリー:その他
久々に少し重い話をしてみます。
以前にmixiで少し触れていたのですが、
ニュース日記を書かなくなってからはほとんどこの話をしなくなったので。
少し前の話ですが、国連で日本の死刑制度について批判された話がありました。
その時に日本政府は存続理由を「世論の支持があるから」と言ったのですが、
ソースが不明確でうろ覚えでしたので少し調べてみました。
Yahooとgoogleで一通り探しましたが、
確かにこの記事でリンク切れですが毎日新聞の記事が確認できましたし、
こちらの特集では当時の法相である鳩山邦夫氏の考えが読み取れます。
また、約1年前には死刑執行停止決議が採択されています。
mixiの日記でも書きましたが、私はどちらかといえば
「消極的な反対派。存続に足りうる論理的・倫理的な問題が解決すれば存続してもかまわない」
という立場ですが、議論もせず感情論だけが先行している現状では
存続させる理由が見つからず反対せざるを得ない状況です。
国家が人の命を奪うという制度上運用は慎重であるべきですし、
それに匹敵する効果があるはずなのですが現状の政府の説明ではそれが見受けられません。
先ほど挙げた鳩山氏の記事ではその事に触れていますが、
・日本の風土、伝統、文明の中で形成されてきた
・世論の支持、日本の8割の国民が死刑制度が必要である
・犯罪被害者の遺族にとって死刑は正義実現のため
とありますがこれで国連に説明するのは無茶という他ありません。
死刑を日本の文化だと主張してしまえば、
北朝鮮などの非人道的国家に対する非難に説得力がなくなってしまいます。
それに人の命を奪う事に「文化」という言葉を使うのも情けない話です。
また、世論の支持というのも、散々世論に反する国会決議を採択させておきながらよく言います。
私自身、そのような決議自体は必要な場合もあると思うので全否定はしませんが、
こうした都合の良い時だけ「世論の支持」なんてよくもまあ言えたものです。
第一、世論の支持は8割と言っていますが
政府の世論調査(2004年)の詳細を見ると、8割全員が鳩山氏と同じ考えで必要というわけではありません。
人によって考え方が違うのは当たり前ですが、
実際には違う意味を持つ数字をごまかして利用するのは卑怯ではないかと思います。
最後に、犯罪被害者の遺族にとっての正義実現とありますが、
鳩山氏には犯人に更正してほしい遺族の正義実現は無いのだなと思いました。
全ての被害者遺族が死刑を望む、と考えるのもまた冷たい態度なのではないでしょうか。
死刑自体、更正を真っ向から否定している刑法ですから。
考えれば考える程、この意見を国連に通すのは厳しいと感じました。
私が自民党を見限った、支持していないのも死刑制度の存続意義を論理的に国際社会に説明できない態度があったからです。
もちろん、それ以外にも理由はありますがここでは割愛。
死刑制度というデリケートな問題を曖昧なまま運営されていたのではたまったものではありません。
その結果で、足利事件の菅家氏や飯塚事件の久間氏のような人が出てきてしまうとやりきれないです。
でも、そうした事はいつ自分に降りかかってくるか分からない事と言えます。
今は、制度の存廃自体より制度というものを根本的に見つめなおす動きが出る事を期待しています。
存続であれ廃止であれ有意義な意見が出せる環境になってほしいので。
少なくとも今のweb上のようにお互いを煽りあうような事だけは避けてほしいです。