劇場版「相棒」を見て(少しだけネタバレあり)
- 2008/05/05 19:48
- カテゴリー:その他
劇場版「相棒」を見てきました。
正直、TV版はそれほど見ていた訳ではありませんでした。
私自身ドラマをあまり見ない人ですし。
ただ、親と一緒に見る事が何度かあり結構面白いと感じ、気になっていたので。
あの主役の2人のキャラは作品の出来とは別に好きです。
感想としては、前半は文句無く面白かったですが
後半は「う~ん」と思ってしまう場面がほとんどでした。
消化しきれていなかった複線もありましたし「ここでこの行動はないだろ」と感じてしまう瞬間も。
全体的に「相棒」らしくない感じがします。
後半の大騒動も、踊る大捜査線やコナンでやるような事でしょうに。
犯人の動機・行動も被害に遭った事を自分で繰り返しているのですから世話がありません。
ただ、劇場版の批判として「政治的思想を加えるな」という意見がありますが、
こうした方向性は別に問題無いのではないかと思います。
ここから「人は忘れてしまうもの」というテーマが生み出されていましたから。
回転寿司で皿を戻そうとするシーンも然り。
それでも、伝えたいテーマが多すぎて作中で伝えられなかった点が多かったと思います。
途中で2人の絆に揺るぎが出てしまうシーンがあるのですがそのフォローはありません。
仮にも「相棒」というタイトルなのですからそこにスポットを当てても良かったと思うのですけど。
そして、マラソンに出場した寺岡の奥さんと料亭の女将のその後もありません。
スタッフロール後、絶対にオチがあるだろうと期待しただけにかなり拍子抜けでした。
確かに、結果としてマラソン自体はそれほど重要なファクターではありませんでしたが、
全て無かった事にするのはどうかと。
これでは作中で批判していた事と矛盾しています。
サブタイトルにもなっているのですから単なる騒動だけで終わらすのはどうかと・・・
結果、1,800円を返せとまでは言いません。
ある程度修正すればかなり面白いものになる雰囲気はありましたし。
そう考えると惜しい作品なのかなと思いました。
素材は良いだけに勿体無い。