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見かけによらず殺傷能力が高い装置、フォークリフト

  • 2022/08/29 19:53
  • カテゴリー:その他
フォークリフトをブランコに 8歳女児が死亡 群馬・前橋

正直に言いますと、最初にこのニュースのページを開いた際、
私は記事の文章だけでは事故当時の状況を全く理解できませんでした。
大まかなイメージを掴めたのはTwitterの書き込みを十数件読んだ後。
正確な情報に辿り着いたのはFNNの動画を見た時です。
この動画を見るまで、私はてっきり亡くなられた女の子がフォークリフトに
背を向けていたのだと思っていました。
向きが逆ですね。


しかし、言い訳になってしまいますが、今回の事故は文章から状況が
頭に思い浮かばなかったとしても仕方ないと思います。
このような用途でフォークリフトを使用するのは普通ありえません。
5年前に私が受けた講習でも装置の危険性について口を酸っぱくして言われました。

本棚にあったテキストを確認しましたが、そこにはしっかり
『フォークの下は、立ち入り禁止』と記載されています。
この事故は作業時間外に発生しましたが『災害事例』のページにも追加されるのでしょうか。
なお、労働安全衛生規則 第151条の9にも『労働者をフォークなど下で作業させてはならない』
としっかり定められています。
言い逃れはできません、厳しいです。

私も体験しましたが、講習中はフォークリフトに対する危険性について耳にタコができるほど聞かされました。
それだけ世の中ではフォークリフトの事故が後を絶たないのでしょう。
ですが、いくら叫んでも運転が日常的になるとそれを感じなくなってしまうのが常です。
私も派遣先の敷地で工事業者の方がフォーク上の荷物に乗りながら移動していたのを見かけました。
あれを見た時は「こういう事なんだな」と思いました。

この装置は見かけによらず殺傷能力が高いです。
成人男性を簡単に屠る程度の能力を持ち合わせています。
走行速度が自動車などと比べると遅い事もあって油断しがちですが、
装置重量がトンを超えている事を忘れてはいけません。

また、フォーク上の荷はそれが転落すれば命の危険が及ぶ重量があります。
潰されなくても今回の事故のように頭に当たれば大惨事に。
実物を見ると分かるのですがフォークは意外と不安定なのですよね。
実技中はこんな繊細なものでよく岩を運べるなあと不思議に思ったほどでした。
ヘッドガードがあるとはいえ岩をフォーク最上段に持ち上げた時は少し怖かったです。


長々と書きましたが、私も慣れの影響で危険察知能力が鈍くなっている作業はあります。
思いつくのは車の運転や電気機器に関する作業などでしょうか。
事故には至っていませんが、作業が横着になったせいで余計に手間がかかった事は何度もありました。
今一度、日常の作業について見直したいと思います。

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