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サウンドカードへの高品質OPAMP交換作業

  • 2015/02/08 14:31
  • カテゴリー:その他
以前の日記でMedia MateIIのOPAMPを交換しようと書きましたが
肝心のスピーカー本体が壊れてしまいました。
新しいスピーカーを分解する気は全くないためOPAMPだけが余ってしまう事態に。
仕方がないので、既存のサウンドカードであるPRODIGY7.1XTのOPAMPを
交換する事にしました。

ただ、せっかく交換するのだからやはり今付いている物よりも
性能が良い物を取り付けたいのも事実。
現在取り付けているOPAMPは下記になります。

・ラインアウトプット用(スピーカー用) OPAMP:MUSES8920
・ヘッドホン出力用 OPAMP          :LT1364CN8

どちらも優れたOPAMPで音質に不満がある訳ではありません。
しかし、これより高いOPAMPって一体どんな音質なんだろうなあ
と興味を持っているのも確かです。
私程度の耳で違いが分かるのかという突っ込みはごもっともですが(汗)。


という訳で今回用意したOPAMP+αはこちらになります。



LINEAR TECHNOLOGYアナログ・デバイセズが買収)製OPAMP LT1028ACN8です。
実は1個はスピーカー改造用として先に購入していました。
価格はマルツオンラインで\1,458+送料\486の計\1,944です。
公式サイトには『超低ノイズ・高精度・高速オペアンプ』と仰々しく記載されていますが、
一体どのような効果が発揮されるのでしょうか。
まあ、個人の耳によって捉え方が異なるオーディオ機器よりも、
公式サイトに記載されている周波数分析器や赤外線検出器、信号調整器などの
各種機器に対する効果の方が大きそうです。
決して安い物ではありませんがこれもチャレンジという事で。

流用するだけなら、もう1個追加で購入せずそのまま取り付ければ良さそうですが、
このOPAMPは1回路なので残念ながらそうはいきません。
そのまま取り付けるとサウンドボードが壊れます。
2回路で使用するためにはOPAMP2個と変換用基板が必要になります。
この時点で『ここまで手間と金を掛けて本当に違いが出てくるのか』という疑念がありましたが
『自己満足の世界なんだからいいじゃん、もう行けるとこまで行こうぜ』と開き直る事にしました(笑)。


通販で電子部品を購入する指は止まらず。
LT1028ACN8を注文すると同時に変換ソケットも手配しました。



サウンドデザインキクオンのデュアル化変換基板 OPAMP2DIPGP
価格は\1,150×2個+送料\360で計\2,660です。
実はOPAMP2DIPというグレードが低い物もあったのですが
せっかくだからという事で敢えて高い方を購入しました。

本来でしたら1個だけで十分ですし2個買った事に特に意味はありません。
『もしかしたらどこかで役に立つかもしれないから、もう1個買っておくか』程度の思惑です。
また、この販売店をはじめ、千石電商マルツでも
完成品ではなくキット品として変換基板が販売されています。
私が完成品を選んだのは、単にはんだ付けをするのが面倒だったというだけです。
さすがにはんだ付け作業で基板を壊してしまう事はないと思いま・・・いや、分からないですね(汗)。
まあ、この金額差で完成品が購入できるのなら安い物。
今回はあまり無茶はしない事にしました。


さて、LT1028ACN8をサウンドカードで使用する準備は整いました。
このOPAMPはヘッドホン用OPAMPとして使う事にします。
しかし、ヘッドホン用だけではなく
せっかくですからスピーカー用のOPAMPのグレードも上げたい所。
MUSES8920(\480)が役者不足とは決して言いませんが、
前述の『行ける所まで行こう』精神があったためもっと高い物を取り付ける事にしました。

という訳で購入したのがこちらのOPAMPです。

 

テキサス・インスツルメンツ製OPAMP LME49990
ただ、LME49990も1回路OPAMPですので、
2回路用に変換実装されたLME49990MAを購入しました。
購入先はWebShopビスパで価格は\1,575+送料\360で計\1,935になります。

LT1028と同レベル帯らしいですが、
金額と手間を考えるとこちらの方がコストパフォーマンスは良さそうです。
もちろん音質の好みはあるでしょうが、
LME49990MAの方がコンパクト(結構重要)で気楽に取り付けられるのではないでしょうか。
変換基板付のOPAMPを付けたら他のカードや蓋と干渉しちゃったよ~、とか笑えません(爆)。

ちなみに、同レベル帯では他にも新日本無線日清紡マイクロデバイスに社名変更)製で
MUSES01MUSES02がありましたがスルーしました。
金額差もそうですが、公式サイトから妙な怪しさを感じたので。
私は読めませんが、データシートでは他のOPAMPより優れているとは言えない、
判断されている方もいらっしゃるようです。
今付けているスピーカー用のOPAMPもMUSES8920ですし、
わざわざ同じメーカーの物に交換するのもなあ、という気持ちもあります。
両OPAMPの評価は他の方に任せる事にしましょう。


これで今回の購入品の説明が終わりました。
毎度毎度前振りが長い気がしますが気のせいでしょう。
早速OPAMPの取り付け作業に入ります。

その前にLT1028ACN8を変換基板に取り付けていきます。



難しい事は何もありません。
変換基板にOPAMP2個を刺すだけです。
ここで注意するのはOPAMPを刺す方向。
これを間違えてしまうとサウンドカードとOPAMP(と変換基板)が壊れてしまいます。
ですが、この変換基板にはご丁寧に刺す方向が一目で分かる窪みがあるのでまず大丈夫でしょう。
OPAMP側にも窪みと丸い穴があるのでどんな方でも分かります。

 

ちなみに、今回私は素手(もちろん手洗い済)で作業をしましたが、
万全を期す方はクリーン手袋を付けると良いと思います。
ただ、業務用のクリーン手袋ってホームセンターなどで売っている物でしょうか。
通販で買うのが確実っぽい気がします。


OPAMPの装着が完了です。
これでサウンドカードに取り付ける準備が整いました。
PCの電源を落としてカードを取り出しましょう。

 

前述の通り、私が今使っているのはPRODIGY7.1XTです。
写真の上側に取り付けられているOPAMP(MUSES8920)がスピーカー用で
下側のOPAMP(LT1364CN8)がヘッドホン用になります。
取扱説明書の8ページ目にも記載されているので間違わないように気を付けましょう。

ここから、現在取り付いているOPAMPを交換していくのですが、
家にはIC引き抜き治具のような便利な道具はありませんので
マイナスドライバーで両側からてこをかけて地道に外していきます。


交換時の注意点としては上側(スピーカー用)のOPAMPを外す時にイライラしない事でしょうか。
下側(ヘッドホン用)のOPAMPは楽に外せますが、
上側はコンデンサが邪魔でなかなかスムーズにいきません。
ただ、注意しないとコンデンサやOPAMPを傷つけてしますので
少しずつ進めていく必要があります・・・
必要がありますが、せっかちな私はコンデンサを守る緊張感に堪え切れず、
一気にOPAMPを外してしまいました。
そのせいで、取り付いていたMUSES8920のピンが悲惨な事に。
一応まだ使える状態だとは思いますが、
再利用時は音質に多少影響が出るかもしれません。
まあ、所詮\480ですし別にいいですか(爆)。
家にはまだ1個ストックがありますし。

逆に交換するOPAMPの接続作業はスムーズにいきました。
OPAMP単体をソケットに取り付ける場合は
多少ピンを手で曲げないと入らない事が多いです。
しかし、今回の変換基板型ではそのような事をする必要もなくスッポリ入りました。
取り外す場合も親指と人差し指だけで楽に行えます。
OPAMPのピンの事を考えなくていいのは楽ですね。


MUSES8920の尊い犠牲もありOPAMPの交換作業は無事終了しました。

 

後はこのカードをPCに接続するだけですが、
変換基板付きLT1028ACN8のせいでカードの高さ(厚み?)が若干増しています。
先ほど『変換基板付のOPAMPを付けたら他のカードや蓋と干渉しちゃったよ~』と
冗談っぽく書きましたがこれで本当に干渉してしまったら笑えません。
不安を抱えながらカードをPCに接続しました。

結果はというと・・・何とか干渉せずにすみました。
ただ、結構ギリギリで隣のカードとの隙間はわずか2~3mm程度。
下手をしていたら干渉していた恐れもあった訳ですね。
まあ、私の場合は並んでいるカードの位置を変えれば大丈夫でしたので、
実はそこまで神経質になる必要性は全くなかった訳ですが(笑)。


さて、完全素人な私による交換後の音質レビューです。
結論から言うと、スピーカー・ヘッドホン共に音の幅が広がったような気がします。
ただ、あくまで『気がします』レベルで、
カード付属の物からOPA2604OPA2134に交換した際の劇的な変化は、
私では感じられません(感じる事ができません)でした。
もちろん『なんとなく違うなあ』という感覚はあります。
もう少し使えば(エージングすれば)変わるのでしょうか。
でもICにはエージングは無いと言う方もいらっしゃいますし分かりません。
違いを感じたければ、一気にこのレベルのOPAMPに交換すれば良かったのかなあ。

個人的にはここまで来ると後は微妙な個人の好みになってくると思います。
装置やカードの相性もありますし、
トライアンドエラーで自分好みの環境にすればいいのではないでしょうか。
今回使ったレベルのOPAMPは決して安い物ではありませんが
オーディオ関係が趣味の方ならば痛い金額ではないはずです。
あと行えるのはコンデンサの交換でしょうか。
私はコンデンサについては全く知識がないのですよね。
OS-CONが良さそうだという話は聞きますが
極性があるため下手に交換すると機器の破損に繋がるみたいですし。

まあ、本当に音質を良くしたければ

「さっさとスピーカーやヘッドホンを買い替えろ!」

という結論に至ってしまいますが(爆)。
スピーカーはスペースの関係上Media MateIIレベルが限界ですが、
ヘッドホンはもっと高いものに替えた方が良さそうです。
それでも、今のヘッドホンは何度も修理作業をしているほど気に入っているので、
もう少しだけは使わせてほしいです。



■おまけ
今回の作業では使用しませんでしたがこんな物も購入しました。



中に入っているのは、



高級OPAMPとして名高いテキサス・インスツルメンツ製OPAMP OPA627
しかも選別品であるOPA627BPです。
購入したのは千石電商、価格は\3,224×2個+送料\432で計\6,880也。
偽物がはこびっているOPAMPではありますが、
千石電商ルートの物でしたら大丈夫でしょう、多分いやきっと。

さすがの私もLT1028やLME49990を飛び越えた音質になるとは思っていません。
ただ、OPAMPに手を出す以上は、
どこかで必ずネタとして話題にしなければいけない機種だと思いました。
価格も価格なので今はまだ温存していますが、さてどこで使いましょうか。
今はまだ保留にしておきます。


・今回発生した金額:計\13,419

※今回交換したOPAMPの額≒OPA627BPの額というのが恐ろしい

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